太陽光発電のギャラリー
その点で、この結果を日本人にそのままあてはめて、お酒を飲めば飲むほど心筋梗塞の予防になると受けとめるのは、適切ではありません。
あくまで、比較的少量の飲酒の影響を調べた研究として理解すべきでしょう。
図表6-1 1日あたりの平均飲酒量(アルコール換算)と 24~60g 60g超「米国医師会雑誌」2003年2月5日号非飲酒群 脳卒中についても、最近の研究を一つ紹介したいと思います。
『米国医師会雑誌』の二○○三年二月五日号に報告された論文です。
この研究グループは、アルコールと脳卒中の関係をとりまとめるために、一九六六年から二〇〇二年に報告された英語の論文を検索して、全部で三五件みつけました。
このうち、日本人の論文は三件でした。
この三五件の論文で報告されている数値を統計的にまとめて、飲酒量と脳卒中とのあいだにどのような量的な関係があるかを推計しました。
先ほど紹介した、アルコールと乳がんについての研究と同じことをしたわけです。
脳卒中は、脳の血管が詰まる脳梗塞と、脳の血管が破れる脳出血の二種類に、大きく分けることができます。
まず、脳出血と脳梗塞を合わせた脳卒中全体の発生率と、飲酒量との関係を調べました(図表6’1)。
すると、お酒を飲まないグループと比べて、一日平均の飲酒量がアルコール換算でコーグラム未満、コー~二四グラム、二四~六〇グラム、六〇グラム超のグループの発生率は、それぞれ〇・八三倍、〇・九一倍、一・一〇倍、一・六四倍でした。
つまり一日コーグラム(日本酒で一日約半合)未満という少量飲酒の人では、リスクは〇・八三倍と下がりました。
一方、一日六〇グラム(日本酒で約二・五合)を超える多量飲酒の人では、リスクがI・六四倍に上がるという結果です。
少し飲むとリスクが下がり、多く飲むとリスクが上がるというこうした関係を、「J宇型の関係」と呼んでいます。
直線型の脳梗塞、J字型の脳出血 続いて、脳梗塞と脳出血に分けて、飲酒量との関係を調べました。
そうすると、脳梗塞では、やはり少量飲酒でリスクが下がりました。
具体的には、飲まない人と比べて、一日コーグラム未満飲む人では〇・八〇倍、コー~二四グラム飲む人では〇・七二倍に下がりました。
一方、六〇グラム超の多量飲酒では、リスクはI・六九倍と高くなりました。
これに対して脳出血では、飲酒量が増えるにつれて、リスクが直線的に高くなりました。
少量飲酒でもリスクが下がることはなく、飲めば飲むほど、その量に応じてリスクが高くなり、一日六〇グラム’を超える多量飲酒のグループのリスクは、飲まないグループの二・一八倍になるという結果でした。
こうした関係を「直線型の関係」と呼んでいます。
つまり、同じ脳卒中でも、脳梗塞と脳出血では、飲酒量との関係が違うわけです。
脳梗塞では「J字型」だけれど、脳出血では「直線型」の関係を認めました。
こうした結果から研究グループは、まず多量飲酒者の飲酒量を減らすことが、脳卒中の予防として重要だと結論しています。
一方、少量飲酒の利益というのは、脳梗塞にはあてはまるけれども、脳出血にはあてはまらないので、慎重に判断すべきだと考察しています。
なお、多量飲酒によって脳卒中のリスクが上がるメカニズムとしては、多量飲酒によって血圧が上がる、心房細動などの不整脈が起こりやすくなる、あるいは脳の血流が低下することなどが考えられています。
また、少量飲酒で脳梗塞のリスクが下がるメカニズムとしては、HDLコレステロールが高くなったり、血液の固まりやすさが下がったりというようなことが考えられています。
これは、心筋梗塞の場合と同じです。
長生きは飲む人? 飲まない人?・ ここまで、アルコールの影響を、病気別にみてきました。
飲酒によって、がんのリスクは上がり、心臓病は予防になる。
脳梗塞では、少量飲酒は予防になるけれども多量飲酒は害になる「J宇型」。
脳出血は、飲酒量が増えるにつれてリスクが高まる「直線型」。
非常に複雑な関係かおるわけです。
そうすると結局、健康のためにはお酒を飲んだほうがいいのか、飲まないほうがいいのか。
こういうジレンマに直面することになるわけですが、皆さんならどう考えるでしょうか。
一つの方法は、アルコールの影響を病気ごとに分けて考えるのではなく、寿命そのものに対する影響を考えることです。
飲んでいる人と飲まない人では、どちらが長生きするかを考えてみるわけです。
寿命の反対を、「全死因死亡率」といいます。
がん、心臓病、脳卒中など、すべての死因を合わせた死亡率という意味です。
この全死因死亡率が低ければ、寿命が長いことになりま『米国医師会雑誌』2001年9月12日号 東北大学調べ非飲酒群 1合未満す。
反対に、全死因死亡率が高ければ、寿命が短いことになります。
飲酒量と、この全死因死亡率との関係を調べた、東北大学のコホート研究を紹介します。
『米国医師会雑誌』の二〇〇一年九月一二日号に論文として報告されたものです。
宮城県に住む四〇~六四歳の男性、二万一五九三名を対象に、一九九〇年(平成二年)に質問票調査を行って、飲酒の様子をたずねました。
その後七年間の追跡調査を行ったところ、全体で八一八名が亡くなっていました。
このうち、がんで死亡したのが三八〇名で四七パーセント。
つまり、亡くなった人の半分は、がんが原因でした。
それに対して、心筋梗塞などの虚血性心疾患による死亡は六四名、八パーセントと少数でした。
飲酒量と死亡率との関係を、図表6‐2に示します。
お酒を飲まない「非飲酒群」と比べて、一日平均ズ口未満の少量飲酒群の死亡率はI・一倍で、あまり差はありませんでした。
飲酒量がそれより増えると、死亡率も直線的に増加しました。
具体的には、「非飲酒群」と比べて、一~一・九合のグループはI・一倍、二~二・九合ではI・三倍、三合以上では一・五倍に上昇しました。
ですから、一日二合未満の飲酒量であれば、飲まないグループの死亡率と、それほど変わりはありませんでした。
ただし、飲まないグループより死亡率が下がる、つまり寿命が長くなるという結果にはなりませんでした。
一方、一日二合以上の飲酒量になると、はっきりとした死亡率の上昇が認められました。
さて、これまで説明してきたように、アルコールによって心筋梗塞のリスクは下がるけれども、がんのリスクは上がるということでした。
この研究に参加した、宮城県の中年男性でも、同じことが認められました。
具体的には、一日一合未満の「少量飲酒群」では、「非飲酒群」と比べて、心筋梗塞の死亡率は三〇パーセント低い一方、がんの死亡率は三〇八Iセント高くなりました。
けれども、死因全体に占める虚血性心疾患の割合はわずか八八Iセン卜にすぎないのに対して、がんの割合は四七パーセントと、約半分を占めました。
そのため、少量飲酒による心筋梗塞の予防効果は、がんリスクの上昇で、打ち消されてしまっています。
そのため少量飲酒のところでも、全死因死亡率の低下は認められず、飲酒量が増えるにつれて死亡率が上昇する結果になっています。
いずれにしても、世間で流布している「酒は百薬の長」とか「ほどほどに飲むのが長生きの秘訣」という考えは、かなり過大にいわれている可能性があります。
「健康のため」にお酒を飲むという考え方には、やはり慎重になったほうがいいだろうと思います。
食事は重視、たばこは軽視の傾向 たばこは、がんの原因全体のおよそ三〇パーセントを占めると考えられています。
便利な太陽光発電の登場です。低コストで実施できる太陽光発電です。
もし太陽光発電を1度も経験したことがないなら、太陽光発電のサイトへ行って、じっくり比較するといいでしょう。
太陽光発電とコラボレートしてみました。太陽光発電に関する企業の一覧です。
